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[シナリオ]Turning Point 飲食編303 地域一丸!地元の魅力発信するレストラン

2018.07.03

地域一丸!地元の魅力発信するレストラン

 

馬瀬さとやま株式会社(下呂市)

[全文公開]番組シナリオ

1.背 景

ここは下呂市馬瀬(旧益田郡馬瀬村)の西村地区。岩屋ダム上流の馬瀬川流域にある、山あいの風光明媚な集落だ。有名なアニメにも登場し全国の鮎釣りファンが憧れる馬瀬川と、緑あふれる水源の山々は自然環境・歴史文化が優れた地域として「日本で最も美しい村」連合に加盟している。

一方、馬瀬地域は近年人口の高齢化が急速に進んでおり、特産品づくりや流入人口の増大策を通して地域の活性化、農林業の振興、食文化の伝承を図ることが求められている。かねてより温浴施設も造られているが、都市部近郊にも同様の施設ができたこと等で集客力が落ちているのが現状だ。

そうした中、馬瀬川沿いにある「さとやまレストラン水辺」では、夏場は観光やなの運営をするとともに、日頃は地元の女性たちが地元で採れる野菜や味噌などを使ったメニューを開発し、レストランを展開している。道の駅を訪れる旅行客を中心に、懐かしい日本の原風景とともに大好評だ。

2.由 来

さとやまレストラン水辺の山本店長は、道の駅「馬瀬美輝の里」に設営した直売所「さんまぜ工房」を○年前に運営することからスタート。馬瀬の味を伝えるため商品開発にも着手し、朴葉すしやねずしの販売は予約がすぐ埋まる人気のヒット商品。定番のお土産物も手作り商品が並んでいる。

物産販売だけでなく飲食店も経営したいと思い立った山本店長は、下呂市が主催する起業創業ワークショップに参加し、起業の進め方や店舗経営の仕組み、集客の仕掛けを学び、株式会社の設立に至った。商品開発にあたっては地元の益田清風高校の生徒のアイデアを取り入れるなど積極的だ。

3.本 題

馬瀬の振興にあたっては、下呂市役所観光課も一役を担っている。地域ブランド戦略の策定や「日本で最も美しい村」などの認定手続き、国や県の助成金を獲得しての事業展開。これらを一手に引き受けて地元住民の信頼も厚いのが青木課長補佐。地元住民以上に魅力を熱く語る(コメント)。

最近注目されている新たなメニューは、馬瀬で古くから仕込まれて地元住民に愛されてきた地味噌を使った料理。この「馬瀬地味噌」の特徴は、当地での栽培に適した大麦を主原料に使った麦味噌で振ること。あっさりとした口当たりで成人病の予防効果があると云われる健康に良い食品だ。

メニュー開発にあたっては益田清風高校の生徒達も活躍している。馬瀬ガールと称した3名の女子生徒が中心となり、アンケート調査やワークショップを実施した結果がメニューに。また、これらの情報発信には地域おこし協力隊も活躍しており、まさに地域の総力で馬瀬を盛り上げている。

馬瀬ガールは自ら起業創業ワークショップで学ぶなどして、「私達が跡を継ぎ、馬瀬の未来を担っていく!」と目を輝かせて熱く語る。

4.解 説

地方の山あいの集落は、若い人々が仕事や便利な生活を求めて都市へと流出し、人口の高齢化が急速に進んでいます。限界集落と呼ばれる地域は人口の5割以上が65歳以上の高齢者となり、社会的な共同生活の維持が困難となっています。

ご覧戴いた山本店長は自分達で何ができるか考え、地元の素材を大切にレストラン経営に乗り出しました。その素朴な味わいは、とても美味しいと好評です。料理が美味しいだけでなく、主婦が中心となって、市の職員や地元の高校生など地域の人々の協力を得て、一丸となって活性化に取り組んできたことが、成功への分岐点になったと云えるでしょう。

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